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現代に受け継がれる上に立つ人の必読書『君主論』

教養

皆さんこんにちわ。今回紹介するのは、今ビジネスマンの間で話題となっている『孫子の兵法』の西洋バージョン、『君主論』についてご紹介したいと思います。

『君主論』という本を皆さんはご存じでしょうか。
君主論は、16世紀元イタリアの官僚であったニッコロ・マキャベリという人物が書き記した、真のリーダーシップとは何かをまとめた本です。

当時は、何事もキリスト教やイスラム教など何に関しても必ず宗教的な考えが混ざっていました。
しかしマキャベリは、度重なる戦争や政争を目の当たりにし、真に人の上に立つ人物(リーダーシップのある人物)のあるべき姿というのは、道徳や倫理と切り離して考えなければならないと感じ、この君主論を執筆したといいます。

今回は、そんな君主論にある現代にも通用するリーダーシップ論について厳選し、紹介したいと思います。

目次

理想を追い求めながらも現実に目を向ける

まず一つ目は、理想と現実の分離です。
例えば、自分の将来の目標があれば少し思い描いてみてください。
あの大学に入りたい、こんなことに挑戦してみたい、お金持ちになりたい…などなど。

これらの目標を実現するためにどんな行動をすれば最適なのかという実現のための歩み方なども頭に浮かんでいるかもしれません。
しかし、果たして現実は津署思い描いたように物事が淡々と進んでいくのでしょうか?
時には自分の夢のために強硬手段をとることもあるかもしれません。

お金持ちになりたいという夢を例にとってみましょう。
ただ普通にサラリーマンとして働いているだけでは、よほど優秀な社員でない限お金持ちになることはできません。

時にはギャンブルに手を染めたり、借金をしてでも金儲けのために何か行動をすることもあると思います。

前者を善行とし、後者を悪行とします。
何が言いたいのかというと、理想を追い求めて善行のみをしていても目標は達成できないという事です。
最大限理想を求める努力をしながらも時には外れた道を進むことが必要という事です。

また、善行がすべての人にとって善行になるとは限りません。
相手に善意のつもりでしてあげたことが、かえって怒らせてしまったという経験をしたことありませんか?
善行の基準は、人によって異なるという事です。

悪行についても、必ずしも他人に害を与えるというわけではありません。
害悪を自分に対するもののみに抑えることで被害を最小限にすることができます。

このように、善行と悪行をうまく駆使していくことで理想と現実の差を縮め、目標へと近づくことができるのです。

獅子の力と狐の知恵

次に、人の上に立つ者が最低限得ておくべきものについてご紹介します。

皆さんは、スポーツ万能な筋肉質の人と、体は細くても豊富な知識を持ち頭の冴える人ではどちらの人の下につきたいと感じるでしょうか。
やはりどちらも兼ね備えてる人が理想ではないでしょうか。
常に人の上に立ち、絶大な信頼を得る人はこのような『獅子の力』『狐の知恵』をうまく使い分けます。

戦時中を例に考えてみましょう。
力のみを持っている(この場合は兵力や火力)部隊は、自らの持つ圧倒的な兵力で攻撃をしますがそれらをうまく使いこなすことができなければ勝てる戦も勝つことができません。

一方で知識を持つ部隊は、悪事いつに相手を打ち負かせることのできる戦術を立てることができても、それを実行する力なければすべてが水の泡となってしまいます。また、知識には法律という武力を全く利用せず勝つことのできる最強のツールも含まれています。勝つための手段は必ずしも武力だけとは限らないのです。

余談ですが、私個人としては圧倒的な力と知識が対立した場合、知識を持つ方が少し優勢に立つのではないかと考えます。力(兵力)は攻撃することでその威力を発揮するものです。ほかに手段には利用の使用がありません。しかし、知識は戦略や事故の部隊を動かすための戦術を考えることができますが、それは攻撃のみならず状況を考えての撤退や待機という手段も取り得ます。

つまり、攻撃する以外に使いようのない戦力と状況によって使い分けることのできる知識では、知識を持っている方が一歩上手の行動をとることができるという事です。

話を戻しましょう。
結局のところ何が言いたいのかというと、君主たるものは力と知識を兼ね備えている必要があるという事です。

時には圧倒的な力で相手をねじ伏せ、時には巧妙な手段で相手との駆け引きに勝つことのできる人物が真の君主であるといえるのです。

権力を握る手段

三点目に、組織でトップになりその力を維持する方法について説明します。
権力を得るには、ヴィルテュとフォルテュナという二つを駆使するのがよいと君主論では論じています。

  • ヴィルテュ=実力
  • フォルテュナ=運命

どちらともラテン語ですが、実力とはその名の通り自己の努力の成果や才能。運命とは、実力関係なしの運に任せるという事になります。

世の中には運がいい人と運が悪い人がいるといわれてますが、このような運というものは果たして不変のものなのでしょうか。
マキャベリは、”運命は実力に比例して変化していく”といいます。
つまり、自己の努力によって多少なりとも運命を変化させることができるという事になります。

決して運がいいからといってそれに頼りすぎてはいけません。
あくまで運命を利用信ながらも常に自己研鑽を怠らないという姿勢が大事というわけです。自分に運がないと思っている人も、不運な出来事を逆手にとって大きな成功へと導くという姿勢が大事というわけです。

以上私が君主論において現代でも活かせると感じた部分を厳選して紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
本来であれば、君主論のメインの内容というのは

  • 美化を排除して徹底的して現実を認識する
  • 目的のためには手段を択ばない

という事だと思います。このような考えは【マキャベリズム】として現代でも使われています。


しかし、このような超現実主義な考え方を模倣してしまったら君主が圧倒的な権力を握ってしまい、立派な社会主義国家の出来上がりです。
政治の重要な場面においては確かに必要な時もあるでしょうが、一般人がこのような考え方を持ち始めてしまえばまず嫌われます(笑)

そのため、今回は上述したような誰でも模倣しやすい内容を厳選しました。

最後に、本日のおすすめの本を紹介いたします。

『超訳 君主論』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E8%A8%B3%E5%90%9B%E4%B8%BB%E8%AB%96/dp/B0106Z717S/ref=sr_1_8?adgrpid=115433356003&hvadid=536137923511&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-327672665178&hydadcr=16034_13473655&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%90%9B%E4%B8%BB+%E8%AB%96&qid=1636194080&sr=8-8

この本は、数ある君主論を要約した本とは異なり、現代に役立てるようマキャベリの言葉を実際の事例を交えて解説している、初学者におすすめの本となっています。
やはり何百年も読み継がれてる本だけあて原書は非常に読みにくいですし、何より当時の西洋の歴史を交えながら書いているので世界史の知識も必要になってきます。
君主論の必要な部分だけを知りたい方、参考程度に読んでみたいという方にとっては私の紹介する『超訳 君主論』を是非読んでみてください。

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